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新規事業開発

新規事業開発で求められる7つのスキルと習得方法とは?

新規事業開発で求められる7つのスキルと習得方法とは?

目次

新規事業開発は、ビジネスパーソンにとって重要なステップであり、成功すれば会社に多大な利益をもたらし、個々のキャリアにも影響を与えます。しかし、チャレンジには多くの課題とリスクが伴いますので、場面に応じたスキル活用ができると安心です。

情報収集や分析、論理的思考、仮説に基づく企画立案、プレゼンテーション、コミュニケーション、チームマネジメント、そしてセルフモチベート……これらのスキルはすべて、新規事業開発の過程で重要な役割を果たします。本記事では、新規事業開発で求められるこれらのスキルと、それらをどのように習得できるか詳しく解説し、実践的な習得方法もご紹介します。

新規事業開発とは何? 既存事業の企画との違い

新規事業開発は、言葉の通り新しい事業を生み出すプロセスですが、その背景や目的、リスク、そして得られる結果は既存事業と大きく異なります。

まず、新規事業開発は通常、自社にとって未知の市場に進出するか、まったく新しい製品やサービスを生み出すことを目的としています。高度な創造性と革新性が求められ、リサーチと開発に多くの時間と資源が投じられます。成功すると、大きな収益源となる可能性がありますが、その分失敗のリスクも高いと言えます。

一方、既存事業はすでに確立された市場や製品に焦点を当て、その成長や効率化を目指します。こちらは比較的低リスクで、既存の顧客基盤やリソースを活用して進めることが多いものです。

新規事業開発と既存事業は、ともに自社の成長に不可欠な活動ですが、アプローチのしかたや求められるスキルは大きく異なります。新規事業開発は市場調査から製品開発、マーケティング戦略まで、多くの要素が未知数で、形にするには多角的なスキルと実践が必要です。既存事業では、現状の分析と改善がおもな業務で、既存のデータや顧客のフィードバックを元にした施策が中心となります。

どちらのアプローチにも一長一短がありますが、この違いを理解し、適切な戦略とスキルをもってあたることが必要です。

新規事業開発に必要なスキル7つとは? スキルの概要と習得方法

未知の領域での市場創造、新製品の開発、新しいビジネスモデルの構築など、新規事業開発では多岐にわたるチャレンジがあります。本記事では、新規事業開発に必要な7つのスキルとその具体的な習得方法について解説します。情報収集から論理的思考、チームマネジメントに至るまで、これらのスキルは新規事業開発の各フェーズで役立つものばかり。これから新規事業開発に挑む方、既に取り組んでいる方もこの機会にスキルセットを見直し、さらなる成功につなげていただけたらと思います。

スキル1:情報収集、分析能力

多種多様な情報を効果的に収集・分析する能力がとても重要です。市場の動向、競合分析、顧客ニーズ、テクノロジーの最新情報などのデータを総合的に理解し、ビジネスの方向性を見据える力が求められます。

習得方法

  • 情報源の確立
    信頼できる業界レポート、ニュースソース、研究論文などを探し出すことが最初のステップです。
  • データ収集ツールの利用
    Google AnalyticsやTableauなどの解析ツールを使って、効率的に情報を収集します。
  • 分析フレームワークの採用
    SWOT分析(強み・弱み・機会・脅威)やPEST分析(政治・経済・社会・技術)を使って、情報を構造的に分析します。
  • 仮説の設定
    収集した情報から仮説を立て、仮説に基づいてさらに深堀りします。
  • 評価とアップデート
    定期的に情報収集・分析のプロセスを見直し、最新のビジネス環境に適応させます。

実践のポイント

  • 質より量
    最初は多くの情報に触れることが重要ですが、次第に質の高い情報を厳選していくスキルも必要です。
  • 複数の角度からの分析
    一つの情報でも多角的に分析することで、より深い洞察を得られます。

これらの習得方法と実践のポイントを活かすことで、新規事業開発における情報収集・分析能力を高めることが可能です。継続的なスキルアップが新規事業の成功に直結しますので、積極的に取り組んでみてください。

スキル2:論理的思考力

論理的思考力は、情報を整理し、結論や戦略を導き出すために欠かせません。新たな市場でのビジネスや新しいビジネスモデルそのものを考える際、直感だけでは当然不十分で、論理的なフレームワークを用いて課題の本質を明らかにし、解決策を提案する能力が求められます。

習得方法

  • 問題解決のフレームワークを学ぶ
    たとえば、MECE(漏れがなく重複もない)フレームワークやPDCAサイクルなど、既存の問題解決フレームワークを学んで実践する。
  • ケーススタディの解析
    既存のビジネスケースや成功・失敗事例を分析し、学びを得ます。
  • 仮説の設定と検証
    適切な仮説を立て、それを検証するプロセスを繰り返すことで、論理的思考力が磨かれます。
  • ディベートや討論を行う
    チーム内や外部の専門家と意見を交換し、恐れずアウトプットを行うことが論理的に考える練習につながります。感情は横に置いて話をすることが必要です。

実践のポイント

  • クリティカルシンキング
    情報を鵜呑みにせず、常に批評的に考える能力も重要です。
  • フィードバックの活用
    自らの思考プロセスや結論に対するフィードバックを求め、改善することが成長につながります。

論理的思考力は、新規事業開発だけでなく、あらゆる場面で活かされるスキルです。日常的な練習とフィードバックによって向上します。新規事業開発は不確実性が高いため、しっかりとした論理的思考力があれば、そのリスクを最小限に抑えることが可能です。

スキル3:仮説に基づく企画立案力

新規事業開発では、明確な答えがないなかで意思決定を求められます。そのため限られた条件下で方向性を示すため、仮説に基づいた企画立案が極めて重要になってきます。仮説はデータや情報に基づいて設定され、その後のアクションや検証の指針となるためです。

習得方法

  • データ収集と初期分析
    既存のデータや市場の情報・競合の動向などを収集し、初期の分析を行います。これにより、現状の理解を深めることができます。
  • 仮説の設定
    初期分析の結果をもとに、新規事業の方向性や成功要因に関する仮説を立てます。
  • 具体的な企画の策定
    設定した仮説をもとに具体的なアクションプランやKPI(重要業績評価指標)に落とし込み、企画書やロードマップを作ります。
  • 仮説の検証
    企画を実行することで仮説の正当性を検証します。実行の際、数値目標やKPIを設定して、進捗を定期的に確認します。

実践のポイント

  • 仮説は変更可能
    仮説はあくまで仮説で“答え”ではありません。状況やデータに基づいて、柔軟に見直しを行いながら調整します。
  • 明確なKPIの設定
    仮説検証には、明確な評価軸となるKPIが必要です。KPIを設定することで、成果を定量的に評価できます。こちらも最初に決めた指標にズレを感じたら、状況にあった指標となるよう見直します。

仮説に基づく企画立案力は、新規事業開発の成功のカギとなります。適切な仮説を設定し、それに基づいて企画を策定・実行することで、事業の方向性を明確にし、効果的な結果を生み出すことができるでしょう。

スキル4:プレゼンテーションスキル

新規事業を成功させるには、アイディアや計画を他者に理解してもらい、支持を得ることが必要です。プレゼンテーションスキルは、自らの考えを効果的に伝え、聴衆を引き込む能力を指します。新規事業開発の過程では社内外のステークホルダーへの説明やプレゼンテーションの機会が多く、多岐にわたる場面でこのスキルが活かされます。

習得方法

  • ストーリーテリングの練習
    複雑な情報や数字だけの提示より、物語性のあるプレゼンテーションのほうが聴衆の心を比較的つかみやすいです。情報をストーリーとして整理し、伝える練習を行います。
  • わかりやすい資料の作成
    PowerPointやKeynoteを使って、視覚的にもわかりやすいスライドを作成します。要点を絞って事業理解に必要な情報をまとめ、読み手が賛同したくなる内容にできるとなおよいです。
  • リハーサルを行う
    プレゼンテーションを行う前に、何度もリハーサルを行います。内容説明はもちろん、声のトーンや身振り手振りなどを調整します。聴衆が安心して話を聴けるよう、練習を重ねます。
  • フィードバックを受ける
    リハーサルを行う際には、第三者にフィードバックを依頼し、プレゼンテーションの質を磨きます。資料に誤字脱字がないかを第三者に確認してもらうとより安心です。

実践のポイント

  • 聴衆のニーズを理解
    誰にどんな内容を伝えるのかを考慮し、聴衆に合わせて内容やアプローチを調整します。
  • 情熱をもって伝える
    真剣かつ情熱的にプレゼンすることで、聴衆の関心を引けるよう心がけます。

プレゼンテーションのスキルは、様々なビジネスシーンで必要な能力です。自らの考えや情報を的確かつ魅力的に伝えることで、目的を達成するための協力や理解を得ることができるでしょう。

スキル5:コミュニケーション能力

新規事業開発はとくに社内外との連携が多く、綿密なコミュニケーションが必要となります。コミュニケーション能力は、こちらの思考や意図を伝え、他者の意見や要望を適切に受け取る能力を指します。このスキルは、事業開発の過程での誤解を避け、円滑な事業推進を実現するために欠かせません。

習得方法

  • アクティブリスニングの実践
    相手の話を注意深く聞くことで、真のニーズや懸念点を理解します。聞いた話を要約してフィードバックすると、行き違いも起こりにくくなります。
  • わかりやすく伝える
    自分の意図や思考をわかりやすく、具体的に伝えます。難解な専門用語はできるだけ避け、使う場合は必要に応じて詳しく説明を入れます。
  • 非言語的コミュニケーションの意識
    言葉だけでなく、身振り・手振り、目の動き、声のトーンなど、非言語的要素もコミュニケーションの一部です。これらを適切に使う。あるいは使わないことでメッセージを強化します。たとえば腕を組むのは防御の姿勢にあたるため、チームビルディング時のリーダーの態度として適さない等。
  • フィードバックの活用
    上司やチームメンバーのフィードバックを受け、自身のコミュニケーションスタイルの改善に役立てます。
  • 共感力を高める
    相手の立場に立って意思や感情を理解し、共感することで信頼関係を築きます。

実践のポイント

  • ダブルチェックの導入
    重要な情報を伝える際は、相手が正確に理解しているか、誤解が生じないよう再確認をします。
  • オープンマインドのスタンス
    多様な考えや新しい意見に耳を傾け、幅広い意見が交わせる話しやすい環境を作ります。

コミュニケーション能力は、事業の全過程において重要な能力です。わかりやすく心地よいコミュニケーションはチームの一体感を作り出し、共通の目標に向かって進む力を加速することもできます。

スキル6:チームマネジメント

新規事業開発では多様なスキルやバックグラウンドを持ったメンバーが集まります。メンバーをうまくまとめ、それぞれが最高のパフォーマンスを発揮できるようサポートするのがチームマネジメント能力です。このスキルは、目標達成のための方向性を示し、チームの士気やモチベーションを維持・向上させるためにとても重要です。

習得方法

  • 目標設定を行う
    チーム全員が共有する目標を設定し、達成するための戦略やアクションプランを共有します。
  • メンバーの強み・専門性の理解
    各メンバーの能力や得意分野を把握し、それに基づいて役割分担やタスクを分担します。
  • 開かれたコミュニケーション
    定期的なミーティングやフィードバックを実施し、チーム内の情報共有を行います。意見が偏らないよう、多くのメンバーが話しやすいよう意見交換ができる環境を作ります。
  • 問題解決には対話を行う
    課題が生じた際は、声の大きな人が有利にならないよう、必要に応じて1on1も取り入れ、コミュニケーションを取ります。

実践のポイント

  • 信頼関係の構築
    チームの一体感や協力できる環境を作るには、信頼関係の構築が必要です。定期的な1on1の面談やワークショップの実施など、チームビルディング活動を通じて関係性を深めることが重要です。
  • 柔軟な思考を重んじる
    一つの方法に固執せず、メンバーの意見を受け入れ、状況に応じて柔軟に対応し、より良い結果を導けるよう調整します。

チームマネジメントは、新規事業開発の成功のカギとなるスキルです。メンバーの多様性を最大限に活かし、全員が共通の目的に向かって進み、チーム力を育成し続けることが求められます。

スキル7:セルフモチベートスキル

困難がつきものな新規事業開発では、それを乗り越えるために自らを鼓舞し、モチベーションを維持する「セルフモチベートスキル」があると心強いです。このスキルがあると、逆境の中でも前向きな姿勢を保ち、行動できます。

習得方法

  • 目標設定する
    短期・中期・長期の目標を設定し、達成をイメージをもつことで、日々のモチベーションを高く保てます。
  • 自己認識を強化する
    自分の強みや弱み、価値観を理解し、それに基づいて行動することで、納得感をもって取り組めます。
  • 成果を可視化する
    進捗や成果を定期的に確認し、それを踏まえて次のステップを考えることで、達成感を感じたりモチベーションを保つことができます。
  • 自分で自分を褒める
    目標達成やいい結果を出した際に、自分自身を褒めたり、自分で自分にご褒美を出すことで、前向きなエネルギーを維持し、やる気を向上させることができます。
  • ポジティブな習慣をもつ
    朝のルーティンや休憩時間を活用し、自分なりにポジティブなエネルギーを持続する習慣や行動を日常に取り入れます。

実践のポイント

  • 成果よりプロセスを重視
    目標達成は重要ですが、その過程を楽しむことも重要視することで、長期間モチベーションを保つことができます。
  • 困難や失敗から学ぶ
    新しいチャレンジは挫折や困難がつきものです。それらを前向きな経験と捉え、次へのステップのために活かし、自己成長とモチベーションの源泉とします。

自分で自分を褒めるセルフモチベートスキルは、新規事業開発の中での自己駆動力を高めることができます。自分自身を正しく理解し、前向きな姿勢で挑戦を続けることで、事業開発の道程を有意義に進めることができるでしょう。

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新規事業開発は企業成長のカギとなる一方で、多くの挑戦と困難がつきものです。そのなかで重要となるのは、情報収集、分析能力、論理的思考、仮説立案、プレゼンテーション、コミュニケーション、チームマネジメント、そして自己のモチベーション維持など、多岐にわたるスキルの習得と実践です。

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記事を書いた人 UX Design Lab編集部
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